2010-09-11

しょーもない捏造話を満喫 ~~『捏造の世界史 (祥伝社黄金文庫)』

捏造の世界史 (祥伝社黄金文庫)
捏造の世界史 (祥伝社黄金文庫)

奥菜 秀次
祥伝社
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 しょーもない捏造話を満喫2008-04-16
(目次より)
第一章 誰が切り裂きジャック日記を書いたのか
第二章 ヒトラー副官、マルチン・ボルマンは生きていたのか
第三章 ケネディ暗殺はなぜ永遠のネタと化したのか
第四章 悪魔の棲む家には誰が住んでいたの? 怪談話の顛末
第五章 ハワード・ヒューズの数奇な生涯 贋作者2人の明暗

タイトルは「捏造の世界史 人はなぜ騙されるのか」というやや固いものですが、目次を見てもわかるように、切り裂きジャック以外は現代アメリカを中心としたネタで、世界史というような広範なものを扱っているわけではありません。
まあこのタイトルは明らかに出版社側のつけたもので、あまり関係ないと思います。

内容はトピックになっている事件の経緯のまとめと、著者が独自で行った取材や研究のルポとが半々くらい。ただ内容の絞り込みがなく散漫で、ルポタージュとか研究書というより、捏造をテーマにしたサブカル系エッセイって感じでした。
で、このエッセイ、とても面白かったです。
取り上げるトピックはメジャーなものばかりですが、切り口が独特で、これまで知らなかったこともいろいろあり、また、事件より人間にスポットを当てるという視点がよかったです。

一攫千金を夢見てすぐボロが出るしょーもない「事実」をデッチあげる人々と、金の匂いをかぎつけてそれをあおる人々、そして自ら騙されに行く大衆。
捏造にまつわるのは、全部ミもフタもないマヌケ話ばかりです。でもそこがいいんですよねえ。

特に面白かったのはケネディ暗殺事件研究者業界(しょーもない業界だな)の仲間割れのくだり、
アミティビル・ホラーのけっこう情けない真相(悪魔の棲む家シリーズの簡単な全レビューつき)、
そして最終話のハワード・ヒューズの話はトリだけあって、悲喜劇こもごもで読み応えがあります。おすすめです。

この著者の本は初めて読んだのですが、文章がややへたでちょっと読みにくく(特に“てにをは”が少しヘン)、もったいないと思いました。
また、今ひとつ面白くないつかみのギャグがいくつか入っていて、ちょっと立ち読みした人などに誤解されそうに思いますが、内容は面白かったですよ。
Reviewed By A1PPID8EG622Y1

This review was cited from Amazon.co.jp.


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